税理士法人TAPブログ

税理士法人TAPブログは、北海道(本別、札幌、帯広)にある会計事務所によるブログです。

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レビュー『アマゾン化する未来~ベゾノミクスが世界を埋め尽くす~』

 

 

 

 

 

 

 

アマゾン化する未来』 ブライアン・デュメイン ダイヤモンド社

売上29兆7,000億円もの年間売上高を誇る巨大ハイテク企業アマゾンは、新型コロナウイルスのパンデミックに直面して、最も機敏なスタートアップ企業のようなスピードで対応した。
コロナ禍でアマゾンは、デジタル化された採用プロセスにより、数週間で17万5,000人の従業員を追加採用することができた。

コロナ危機最初の数か月で、同社の株価は25%上昇し、CEPジェフ・ペゾスの純資産は約3兆円増の約15兆円となって、世界でも最も裕福な人物となった。

この前に、混雑した倉庫の中で作業する従業員たちの感染防止のため、アマゾンの配送スピードは低下した。
しかし、ペゾスは問題解決のため大胆な行動を見せた。
約4,200億円(第2Qの利益を上回る金額)を費やし配送・倉庫システムの再設計と安全性の向上を発表した。
すべての従業員にマスク、手の消毒、感染検査を実施し、AIシステムを袖に付けて接近しすぎると警告音を発するようにした。
「ウィズコロナ」こそが、アマゾン化(ペゾノミクス)の時代の到来を告げる合図なのである。

ペゾノミクスは顧客への執着、クレイジーなイノベーション、そして容赦のないAIフライホール(うまく回り始めればあとは回転が持続する好循環)が促す長期的思考を掛け合わせたものであり、21世紀のビジネスモデルとなっている。
アマゾンは、コンピュータが人間よりも多くのビジネス上の決定を下すようになる可能性をもつ、最初の企業。
ビジネスの世界は最終的に、ペゾノミクスを採用するグループと、採用しないグループに分かれるだろう。

クラウドコンピューティングは、企業や個人がローカルサーバーやパソコンを使う代わりに、インターネットを介して複数のサーバー上でデータを保存、管理、処理を可能にするもので、アマゾンは2006年にクラウドサービスをいちはやく市場に投入し、2018年時点でAWSは約3.5兆円の収益を誇る世界最大サービスとなった。
アマゾンがモノのインターネット化(IOT)AI駆動型テクノロジーを追求する中で、彼らは自動化されたビジネスモデルをつくり、この新しい世界に適応でいない従来型のビジネスを押しつぶそうとしている。

【TAPの仕事】税務調査立会

税務調査とは、「税務署等(国税局含む)が、納税者が正しく税務申告しているかを確認するための調査のこと」です。
会計事務所(税理士法人)もこの調査に立ち会わせて頂くことが多いのです。

 

 

 

 

 

 

たまに「税務調査(税務署)は警察より怖い」という言葉を聞きますが、これは税務署には質問検査権があり、警察からの任意同行時のような黙秘権が税務調査には無いと言われるからですね。

ある税理士さんが「税務調査があるから僕たちの仕事はありがたられるんだよね」とお話をされておりました。
そうです、税務調査は怖いからこそ、会計事務所の存在意義があるのですね。

日頃しっかりした決算書や申告書を作成していれば、税務調査も怖くはありません。
それでも人間ですから時に誤りもありますから、税務調査立会の結果、修正申告をする時もあります。
そのような時は会計事務所の方から、納税者の方にご説明をさせて頂きます。
そして、今後の経理体制や計算方法の改善につなげることが大切です。

日本も法治国家で納税がすべての国民の生活を支えていますから、税務調査もしっかりと受けることが大切です。

レビュー『世界最高の話し方』

 

 

 

 

 

 

 

 

世界最高の話し方』 岡本純子 東洋経済

日本の国内では世界水準の「話し方のノウハウ」は普及していない。
本書は、ポストコロナのリモート時代をたくましく生きて抜くための「最強のサバイバルスキル」となります。

①話がうまい人の「もっと話したい!」と思わせる雑談・会話のルール
・海外のエグゼクティブと話すと会話の入り方がじつに巧みで、満面の笑みを浮かべ自然に家族のことなどプライベートの話で距離感を縮め、ラポール(お互いの心が通い合う)状態を作り出します。
・4つの質問「導入質問」「聞き返し質問」「フォローアップ質問」「ギアチェンジ質問」を使いこなし、「質問→聞く→質問→聞く→時々自分の話をする」というサイクルを回すと雑談マスター。

②やる気をかきたてるほめ方・叱り方のルール
・「ミカンほかん」(とめる、共カンめる、かん謝)の法則で相手をいい気分にさせる。
・ほめるときは「す・ぐ・き」(ぐほめる、体的にほめる、持ちを込めてほめる)が基本中の基本であり、「ほめる6:叱る1」が科学的に証明された世界の黄金比率。
・叱るときは4つの要素を盛り込み「1.叱るべき事実」「2.なぜそれがダメなのかの理由」「3.それについて自分はどう思うかという主観」「4.解決策を相手に提示させる」、一方的に考えを押し付ける説教・決めつけはやってはいけない。

③頭がいい人のシンプルクリアな説明のルール
・5つの方法(意外な例え、数字、ベネフィット、力のある言葉、?→!)で一言で心をときめかせる13字以外の一言にまとめる。
・「13文字」+「なぜなら」or「ポイントは3つあります」or「お悩み解消」を組み合わせれば説明の達人になれる。

④「ついていきたい」と思わせる人の共感される話し方のルール
・ロジカルに説明するスキルだけでは人の心は動かず、「いかに人々の心に寄り添い、動かす」ことができるかが大切。
「そう・だ・わ」(うだね、いじょうぶor大変だねorかるよ)を口癖にし、Before・After・教訓を入れた30秒で語れるストーリーを作る。

⑤できる人の超「エモロジカル」な人の説得のルール
・時間や場所、人など何でも絞り込むほど、映像が浮かびやすく説得力が増す。
・魔法の言葉(ex,ポイントは。これだけは聞いてくだ。)を使い、その後に間(ま)を入れると緊張感が生まれ関心を持たれる。

⑥聴衆を魅了する超一流のプレゼンのルール
・トヨタ-豊田章男社長の「人前でいいカッコしたいを捨てりゃラクだよ」というアドバイスの通り、「カッコつけるのをやめる」「バカになる」ことこそが、プレゼン上達の第一歩。
・声は大きさよりもメリハリスピード変化、キーワードはゆっくり)、そして低音(重厚感とオーラ)を磨くことが大切。
・プレゼンの冒頭は5パターン(ユーモア、サプライズ、ストーリー、質問、告白)で心をつかむ。
・アイコンタクトは観客一人ひとりと目線で会話をするキャッチボール型が正解で、プレゼン時間の7割以上をアイコンタクトに費やすべき。

⑦カリスマリーダーの魅せ方のルール
・リーダーシップを一気に高めたいと思うなら「と思います」「と考えています」の2つの言葉を減らす。
・これまであった印象深い2人-孫社長、永守会長、前澤友作さんは、気(エネルギー、情熱)を持っており、感情と熱気で魅せる。

※チャーチルの言葉
誠実でなければ人を動かすことはできない。
人を感動させるには、自分が心の底から感動しなければならない。
自分が涙を流さなければ、人の涙を誘うことはできない。
自分が信じなければ、人を信じさせることはできない。

【TAPの仕事】銀行への説明

 

会計事務所(税理士法人)の仕事として、銀行さんへ決算書の内容などを説明することがたまにあります。

会計事務所からの決算書ができあがって、お客様から銀行さんへ決算書が渡されますが、その内容で分からないことについて会計事務所からお答えすることがあります。

よくあるご質問は「前期より○○の項目が増減しているのはなぜでしょうか」「○○という科目の内訳を教えてください」などです。

 

 

 

 

 

 

会計事務所側として銀行さんに好んでもらう決算書というものもあります。
例えば、倒産防止共済を費用処理せずに資産計上(別表減算)する、特別償却を準備金処理するなど。
税金上の世界で出来る限り損金にする一方で、会計上の世界で利益が正しく表示されるようにすることで、銀行さんも正しい利益が出て喜んでいただけます。

お客様や税務署さんと同様に、銀行さんにもしっかりご説明ができるように準備しておく必要がありますね。

レビュー『世界に一軒だけのパン屋』

 

 

 

 

 

 

 

 

世界に一軒だけのパン屋』 野地秩嘉 小学館

帯広のパン屋さん「満寿屋」さんの、業界でも不可能と言われた国産小麦100%使用を実現したストーリーです。

満寿屋さんのパンはすべてを地元の原料だけで作ることが出来る。
小麦、水、牛乳、バター、野菜、砂糖、酵母、特に砂糖と酵母まで地元産の材料にこだわり、三代もかけてそのパン作りを実現させ、売上10億円にまで成長させた店は世界中でここだけだろう。

満寿屋さんが長年、目標としてきた国産小麦の100%使用をアシストしたのは、新しい品種の登場だった。
新品種はそれぞれ2000年代になってから登録され、北海道各地で栽培されるようになり、どれも従来のハルユタカほど手が掛からず収量が期待できるものであった。
2001年:「春よ恋」春まき小麦(パン用)発酵させると膨らみやすく品質が安定している。
2003年:「キタノカオリ」秋まき小麦(パン用、中華麺用)香りが良く、やや甘みがある。
2006年:「きたほなみ」秋まき小麦(うどん用、菓子用)
2008年:「はるきらり」春まき小麦(パン用)病気に強く、収量が安定している。
2010年:「ゆめちから」秋まき小麦(パン用、中華麺用)ブレンドしてパンやパスタに使える、超強力粉。

満寿屋さんの2010年時点の目標。
2020年創業70周年。首都圏5店舗。十勝パン完成。新工場稼働。本部移転。
2025年パン学校設立。
A ますやパンが全国的なベーカリーになる(1店舗で年商5億円。1日平均140万円)
B 十勝でパン学校や小麦を通じた教育が盛んになる(十勝のパン職人が全国コンテストで優勝)
C 十勝産パン用小麦のブランド力が高まる(十勝産パン用小麦生産量5万トン。)
D 十勝パンが完成し、十勝パンブームが来る(十勝のパン売上が一人当たり1日50円となる)

国産小麦の100%使用という目標を掲げた二代目であるお父様が亡くなり、その後にお母様が引継ぎ、現在の社長が承継するまで、本当に様々な苦労と努力があったのだと、読んでいて深く強くさせていただきました。

2020年もお世話になりました(年末年始休業のお知らせ)

 

2020年(令和2年)も残すところわずかとなりました。
本年一年間お世話になりました皆様には、心より感謝を申し上げます。

昨年10月より消費税率が上がったことにより景気は下向きの中、新型コロナウイルスが拡大し、今年行われる予定だった東京オリンピックは延期、世界中の景気が後退しました。

私たちの顧問先の中小企業にも大きな影響があり、出来る限りのご支援はさせて頂きましたが、事業者様にとって厳しい状況が続いております。
「禍福はあざなえる縄の如し」と言われます、厳しい状況の後には必ずそれ以上の良い事が起こるわけで、コロナ禍の後に明るい未来が待っていると信じております。

なお、弊社事務所の年内の営業は本日2020年12月25日までとなり、新年は2021年1月6日からの営業開始となります。
来年も本年同様のご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

皆さま、良いお年をお迎えくださいませ。
税理士法人TAP
代表社員 内田 勇介

【TAPの仕事】職業的懐疑心を常に持つこと

 

 

 

 

 

 

会計事務所の仕事では、会計数値を作成したりチェックしたりするときに「職業的懐疑心」を持ち発揮するべきです。

職業的懐疑心とは、会計のプロとして会計税務の数字に対してしかるべき注意を常に払うべきという姿勢です。
この考え方は主に公認会計士の世界でよく言われることですが、会計事務所や他の世界でも必要とされる考えです。

「懐疑心」というと人や物事を疑え、という意味にも聞こえますが、決してそうではなく、
物事を批判的かつ多面的に見ることでプロフェッショナルとして信念を持って常に判断をすること
と考えられます。これはどのような仕事でも必要なことですね。

会計事務所として職業的懐疑心を保持するためには例えばこのような事が提言されています。
・経営者の判断を単に裏付けすような証拠を集めることだけに終始してはいけない
・事務所スタッフが職業的懐疑心について十分に理解し,それを発揮できる体制が必要である。
・職業的懐疑心を働かせて,手続追加により時間が多くかかってしまい,期限を守れなくなることを嫌がってはいけない。
・追加で手続を実施することにより,予算をオーバーしてしまうことを嫌がっていけない。
・業務の計画段階において,職業的懐疑心を十分に働かせ,重要な虚偽表示のリスクの存在する項目を検討するべきである。
・計画時のリスクに対応するため,十分に時間をとるように時間配分を行うべきである。
・合理的な理由があって業務時間が超過した場合に値上げや追加報酬をもらうようにするべきである。
・事務所スタッフの採用時に職業的懐疑心の資質を見極め、採用後の研修やレビューを徹底すべきである。

何でも目の前の数字や事柄を鵜呑みにするのではなく、適度な懐疑心は必ず持つべきです。